●牧場日記
こんにちは。日、一日と春のおとずれを肌身で感じながら梅山豚と一緒になって放牧場で走り回っています。中山健次です。
今回は前回の『種豚(母豚になるまで)』に引き続き『種豚(父豚)』についてお話ししたいと思います。
『種豚』とは、前回お話ししたとおり『母豚・父豚』として『肥育豚』の生産をするために選抜してそろえられるものです。『種豚』割合は、『母豚』が70頭程度いるのに対して『父豚』は5頭です。『父豚』は種付けするために存在しているので多くの頭数が必要ではないのです。
次に『父豚』の一生についてお話ししたいと思います。まず『父豚』は『母豚』と同様に産まれてすぐに会長がじっくりと見て選抜し耳標(番号が書いてあるイヤリング)を付けます。この時の選抜基準も基本的には『母豚』と一緒なのですが、梅山豚は父豚の遺伝を強く引き継ぐ傾向にありまた、少数の『父豚』よって種付けされるのでこれから先の産まれてくる梅山豚にまで影響を与えるので、『母豚』選抜以上に『父豚』の選抜は重要な物なのです。(この時選ばれなかった雄の梅山豚は離乳時に去勢を行い雄としてではなく肥育豚としてお肉になるために選り分けられます)
*選抜基準
(1) 遺伝 -出産する子供の数や産まれてきたときの大きさ、育ち上がり
(2) 体型 -背骨が曲がっていないか、お尻が大きいか、足がしっかりとしているか
(3) 性格 -活気に満ちあふれており、種付けする人の言うことを良く聞く
選抜された『父豚』になる梅山豚は生後6ヶ月程度になってやっと種付け出来るようになります。種付けできるようになる前は肥育豚とは別の小屋で特別待遇をしてケガのないよう肥育豚以上に気を遣って育ててあげます。(特に足のケガは種豚として致命傷となります)
こうして種付けできるようになった『父豚』は1部屋1頭で生活します。1部屋に2頭以上『父豚』がいるととても激しい喧嘩がはじまってしまい、最悪どちらかが死んでしまうまで喧嘩が終わりません。『父豚』同士が接近することが無いように部屋だけでなく移動の際にも充分気を付けます。(雄は基本的に気が荒くまた、「急に向かってくることがある」と会長からよく聞かされているので、部屋に入る場合にはなれていない自分は緊張しながら距離を置きつつ部屋に入ります。)
『父豚』の生涯交配数は100回〜150回程度だと言われています。種付け出来る期間としては先程お話したとおり、生後6ヶ月程度から『父豚』としての役目を開始し種付けが悪くなるまで(体力が衰えてきて種付け事態ができなくなったり、種がうまくつかなくなってしまったり、体が大きくなりすぎて種を付ける『母豚』に乗れなくなってしまった場合など)、だいたい3年、36ヶ月くらいまで『父豚』として種付けを行います。その後『父豚』は肥育豚とは区別されて、種付けの役目を終え残りを放牧場でゆっくりと過ごすことになります。
こうして『父豚』の一生は終わります。
最近、BSE騒動や鳥インフルエンザ騒動、お肉の偽装事件などで食品衛生や管理の意識が会社の中でも今まで以上に強くなりました。梅山豚に関わる仕事を始めて、今すごく思うことが「毎日色々な食品を食べているのに何処の誰がどのようにして作った食品か分からないまま食べてしまっていてこれで本当にいいのだろうか」と言うことです。食品はスーパーなどで買ってもそれなりに安全なのでしょうが、梅山豚を食べていると安心・安全という言葉をすごく実感します。今現在、食に関わることが無ければこの様な事を考えることはなかったと思います。梅山豚生産者として皆様に今まで以上に安心・安全・美味しいお肉をお届けしたいと思っていますので、梅山豚についてのご質問などがあればどしどしお願いします。自分も勉強しながらお答えしていきたいと思います。
次回は最近一番気をつかう梅山豚の『防疫・衛生』についてお話ししたいと思います。お楽しみに!!!
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